無料の請求書作成ツール比較【2026】|freee・マネーフォワード・Misocaの無料範囲とインボイス対応
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取引先が数社なら、請求書はExcelやWordでも作れます。手が止まるのは、インボイス制度の記載事項を満たしているか、メールで送ったPDFの控えをどう残すか、の2点です。無料の請求書作成ツールを使うと、記載事項の欄と税率ごとの消費税計算はテンプレートに入っていて、控えもクラウドに残ります。
この記事では、無料で使える範囲がある3つのツールを公式の料金表で比べ、インボイスの記載事項、Excelのままで良い人の条件、控えの保存方法を順にまとめます。料金・仕様は2026年11月4日に各社の公式サイトで確認した内容です。
結論
会計ソフトに合わせて選ぶのが最短です。請求書のデータが会計ソフトに流れると、売上の入力を2回しなくて済みます。
- freee会計を使う、または未定:freee請求書の無料プラン。発行枚数・期間無制限。郵送代行と一括発行は使えない
- やよいの青色申告など弥生を使う:Misocaの無料プラン。請求書は月10通まで、見積書・納品書・領収書は無制限
- マネーフォワード クラウドを使う:無償利用状態では取引先3件まで。4社以上と取引するなら有料プラン(個人向けはパーソナルミニ年10,800円・税抜から)
取引先が3社以下で月に数通ならExcelのままでも運用できますが、記載事項と端数処理は自分で確認する必要があります。
無料範囲の比較表
3つのツールの無料プラン(マネーフォワードは有料プランを契約していない「無償利用状態」)を並べます。
| freee請求書 | Misoca | マネーフォワード クラウド請求書 | |
|---|---|---|---|
| 提供 | freee | 弥生 | マネーフォワード |
| 無料プランの料金 | 0円 | 0円(ずっと無料) | 0円(無償利用状態) |
| 請求書の作成数 | 無制限 | 月10通まで | 上限の記載なし(メール送信は月30件まで) |
| 見積書・納品書・領収書 | 発行できる | 無制限 | 作成できる |
| 取引先の登録 | 料金表に記載なし | 料金表に記載なし | 3件まで |
| 郵送代行 | × | 1通210円(税抜) | × |
| 毎月の定期請求・自動作成 | 1件まで | 料金表に記載なし | × |
| テンプレート | 40種類以上 | 料金表に記載なし | 料金表に記載なし |
| 会計との連携 | freee会計 | 会計サービス連携に対応 | 仕訳50件まで/会計年度 |
| インボイス制度 | 対応 | 対応 | 有料プランで対応と案内 |
「料金表に記載なし」は、公式の料金ページとFAQで制限の有無を確認できなかった項目です。制限がないという意味ではありません。Misocaの郵送は1通あたりの料金が料金表に載っていますが、無料プランで使えるかは料金表からは読み取れませんでした。
有料プランに上げるといくらか
| 最初の有料プラン(税抜) | 上げると増えるもの | |
|---|---|---|
| freee請求書 | スタンダード 月1,980円/年23,760円 | 郵送代行・一括発行、定期請求が無制限 |
| Misoca | プラン15 年8,800円(2027年3月31日までの申込は初年度無料) | 請求書が月15通まで、電話サポート |
| マネーフォワード クラウド請求書 | パーソナルミニ 年10,800円(月900円換算)/月払い1,280円 | 郵送代行(1通210円・税抜)が使える。取引先数などの上限はプランごとに料金表で確認 |
マネーフォワード クラウド請求書は、契約前にビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せます。トライアル後に有料プランへ自動で移ることはありません。公式サイトには2026年12月に料金体系の一部改定を予定との記載があるので、契約前に最新の料金表を確認してください。
freee請求書:無料のまま枚数を気にせず使える
freee請求書の無料プランは、公式サイトで「発行枚数・期間無制限で利用可能」と案内されています。請求書・見積書・納品書・発注書・領収書を発行でき、送付したかどうかのステータス管理、40種類以上のテンプレート、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応が無料の範囲に入っています。
料金表で無料プランが対象外になっているのは、一括でのメール送付・郵送代行、一括発行、合算請求・分割請求、入金明細の取得・入金消込・仕訳作成の自動化で、定期請求は1件までです。このうち、ひとりで使うときに影響しやすいのは次の2つです。
- 郵送代行と一括発行:紙の請求書を郵送してほしい取引先がいる場合は、自分で印刷して送るか、スタンダード以上にする
- 2件目以降の定期請求:毎月同じ金額を請求する取引先が2社以上あると、2社目からは毎月手で作る
利用人数は1〜3人で、freee会計のプランに準じます。ひとりで使う分には関係ありません。
取引先が数社でメール送付だけなら、無料プランで足ります。freee会計で確定申告まで進める流れはfreeeで確定申告するやり方にまとめています。
請求書は無料で枚数無制限 ★★★★★ 4.5
freee請求書の無料プランは発行枚数・期間無制限。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、テンプレートは40種類以上です。郵送代行と一括発行が必要になったらスタンダード(月1,980円・税抜)に上げます。
\請求書から確定申告まで同じfreeeで/
freeeを見るMisoca:弥生を使うなら月10通まで無料
Misocaは弥生が提供する請求書作成サービスです。無料プランは期間の制限がなく、請求書は月10通まで、見積書・納品書・領収書は全プランで無制限に作れます。上限を超えた分は、有料プランなら1通70円(税抜)で追加できます。
取引先が数社なら、月10通を超えるのは1社に複数回請求する月くらいです。インボイス制度・電子帳簿保存法への対応と会計サービス連携は、料金表上どのプランにも含まれています。
図1はMisocaの請求書の新規作成画面です。品目ごとに税区分(10%など)を選ぶ欄があり、画面の下に小計・消費税・合計が出ます。
郵送は請求書1通につき210円(税抜)、納品書を同封すると30円(税抜)が加わります。
有料のプラン15(年8,800円・税抜)は、2027年3月31日までの申込なら初年度無料のキャンペーン中です。月10通を超えそうなら、無料のうちに切り替えておくと1年目の費用は変わりません。
Misocaは当サイトに紹介リンクがないため、公式サイト(弥生株式会社「Misoca」)で確認してください。
マネーフォワード クラウド請求書:取引先3件までなら無償で使える
マネーフォワード クラウド請求書は、有料プランを前提にした料金体系です。有料プランを契約していない状態(公式FAQでは「無償利用状態」)でも帳票は作れますが、次の制限があります(2026年10月15日更新のFAQによる)。
| 機能 | 無償利用状態 |
|---|---|
| 取引先の登録 | 3件まで |
| メール送信 | 月30件まで |
| 郵送代行 | × |
| 毎月自動作成 | × |
| 会計連携の仕訳 | 50件まで/会計年度 |
| 品目・帳票のCSVアップロード/ダウンロード | × |
取引先が3社以下で、請求が月に数通なら、この範囲に収まります。仕訳連携は年50件なので、3社に毎月1通ずつ請求すると年36件で、上限の内側です。4社目と取引を始めたら有料プランにします。個人向けはパーソナルミニ(年10,800円・税抜)からで、プランごとの上限は公式の料金表で確認してください。
すでにマネーフォワード クラウドで記帳しているなら、請求書を別のツールで作って会計に手入力するより、同じサービスの中で作るほうが入力が1回で済みます。会計ソフトをどちらにするかはfreee vs マネーフォワード クラウドで比べています。
★★★★☆ 4.0
無償利用状態は取引先3件・メール送信月30件・仕訳連携年50件まで。個人向けの有料プランはパーソナルミニ(年10,800円・税抜)から。ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せ、トライアル後に自動で課金されることはありません。
\請求書から会計まで入力1回/
マネーフォワードを見るインボイス(適格請求書)に書くこと
インボイス登録をしている人が取引先に渡す請求書には、国税庁が示す次の6つを記載します。
| 記載事項 | 書く内容の例 |
|---|---|
| ① 交付先の氏名または名称 | 取引先の会社名 |
| ② 自分の氏名または名称と登録番号 | 屋号または氏名と、「T」から始まる登録番号 |
| ③ 取引年月日 | 作業を納品した日、または月ごとにまとめるなら対象の期間 |
| ④ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨) | 「Webサイト制作 一式」など。軽減税率の対象品目があればその旨 |
| ⑤ 税率ごとに区分した対価の合計額と適用税率 | 「10%対象 300,000円」 |
| ⑥ 税率ごとに区分した消費税額等 | 「消費税(10%) 30,000円」 |
国税庁の記載例では、①〜⑥が請求書の上で図2の位置に来ます。この例は軽減税率(8%)の品目を含むので、⑤と⑥が8%と10%の2行に分かれています。
ツールで設定するのは主に②です。自分の氏名・屋号・住所と登録番号を一度登録すると、以後の請求書に自動で入ります。⑤と⑥は、品目ごとに税率を選ぶと税率ごとに集計されます。
同じ明細で2つの計算を並べると、次のように消費税額がずれることがあります。
免税事業者の場合
インボイス登録をしていない人は登録番号がないので、発行する請求書は適格請求書になりません。ただ、請求書の作成・送付・入金管理にツールを使うことには関係しません。登録番号の欄を空けたまま使い、登録したら設定に番号を追加します。
取引先から登録の有無を聞かれることはあっても、登録するかどうかは自分で決めることです。登録すると消費税の申告が必要になり、会計ソフトのプランにも影響します。会計ソフトのプランと消費税申告の関係はひとり社長の会計ソフトおすすめ3選で整理しています。
Excel・Wordのままで良い人の条件
次の4つがそろっていれば、ツールに移さなくても運用できます。
- 取引先が3社以下で、請求は月に数通
- 毎月同じ書式で、品目と税率が変わらない(10%の品目だけなど)
- 消費税の端数処理を、請求書の合計で税率ごとに1回にしている
- 送ったPDFと元のExcelファイルを、後述のルールで保存している
一方で、次のどれかに当てはまるなら、無料ツールに移すほうが手間は減ります。
- 取引先が増えて、宛名や品目のコピーで書き間違いが起きている
- 入金の確認を、請求書の一覧と通帳を目で突き合わせてやっている
- 会計ソフトに売上を手で入力し直している
- 記載事項と端数処理が要件どおりか、自分で確かめる自信がない
移すときの手順は次のとおりです。
- 使う会計ソフトに合わせてツールを決める(freee会計ならfreee請求書、弥生ならMisoca、マネーフォワードならマネーフォワード クラウド請求書)
- 自分の氏名・屋号・住所・振込先と、インボイス登録をしていれば登録番号を設定する
- 取引先を登録する(マネーフォワードの無償利用状態は3件まで)
- 直近の請求書を1通、Excelと同じ内容で作り、合計額と消費税額が一致するか確かめる
- 次の請求からツールで発行し、送付はツールのメール送信かPDFのダウンロードで行う
4で合計額がずれたら、Excel側で品目ごとに端数処理していた可能性があります。
発行した請求書の控えの保存(電子帳簿保存法)
請求書の控えは、渡し方によって保存のしかたが変わります。
| 渡し方 | 控えの保存 |
|---|---|
| PDFをメールやツールから送った | 電子取引データとしてデータのまま保存。印刷して紙だけ残す方法は不可 |
| パソコンで作って紙で渡した | 紙の控えで保存するか、作成したデータのまま保存できる |
インボイス発行事業者は、交付した適格請求書の写しを、交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間保存します。「写し」は複写そのものに限らず、記載事項が確認できる程度の記載があるものも含まれます。
PDFで送った請求書の控え
電子帳簿保存法の電子取引データの保存ルールは、受け取った側だけでなく送った側にもかかります。令和6年1月からは、電子取引データを印刷した紙を残してデータを消す方法は認められていません。国税庁のパンフレットでは、次の2つを満たす保存方法が示されています。
- 見られる状態にする:パソコンなどのモニターと操作説明書等を備え付ける。日付・金額・取引先で検索できるようにする
- 改ざんを防ぐ:不当な訂正削除の防止に関する事務処理規程を作って守る(専用システムは不要。国税庁のサイトに規程のサンプルがある)
検索機能は、2課税年度前の売上高が5,000万円以下で、税務調査のときに電子取引データの「ダウンロードの求め」に応じられるようにしていれば不要です。
Excel運用で検索機能が不要な人なら、送ったPDFを消さずに「2026-11_取引先名_請求書.pdf」のように日付と取引先が分かる名前で1つのフォルダに保存し、事務処理規程を1枚作って守る、という形で保存のルールをそろえられます。電子帳簿保存法への対応を案内している請求書ツールなら、発行した請求書はツール上に残ります。
紙で渡した請求書の控え
パソコンで作成して紙で渡した見積書・請求書・納品書・領収書の控えは、プリントアウトせずにデータのまま保存できます。Excelで作って印刷・郵送している場合は、元のExcelファイルを残しておく方法と、印刷した控えを紙で保存する方法があります。データで保存するときの備え付けなどの条件は、国税庁の「電子帳簿等保存制度特設サイト」で確認してください。保存期間は上と同じです。
逆に、受け取る側の請求書(海外のAIツールの請求書とインボイスなど)の扱いはAIツール・SaaSの月額は経費になる?で扱っています。
制度の要点(2026年11月時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適格請求書の記載事項 | 交付先、自分の氏名・名称と登録番号、取引年月日、取引内容、税率ごとの対価の合計額と適用税率、税率ごとの消費税額等 |
| 消費税額等の端数処理 | 1枚の請求書につき税率ごとに1回。品目ごとの端数処理の合計は不可 |
| 控えの保存期間 | 交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間 |
| PDFで送った控え | 電子取引データとして保存。紙だけ残す方法は不可 |
| 検索機能が不要になる条件 | 2課税年度前の売上高5,000万円以下、かつダウンロードの求めに応じられる |
| 改ざん防止 | 事務処理規程を作って守る方法で可 |
請求書の次に考えること
freeeを無料で試すよくある質問
完全無料で請求書を作り続けられるツールはありますか?
あります。freee請求書の無料プランは、公式サイトで発行枚数・期間無制限と案内されています。Misocaの無料プランは請求書が月10通まで無料で、見積書・納品書・領収書は無制限です。マネーフォワード クラウド請求書は有料プランが基本で、契約していない無償利用状態では取引先が3件まで、メール送信が月30件までに制限されます。
インボイス制度に対応した請求書には何を書けばいいですか?
国税庁が示す記載事項は6つです。交付先の氏名または名称、自分の氏名または名称と登録番号、取引年月日、取引内容(軽減税率の対象品目である旨)、税率ごとに区分した対価の合計額と適用税率、税率ごとに区分した消費税額等です。消費税額等の1円未満の端数処理は、1枚の請求書につき税率ごとに1回で、品目ごとに端数処理して合計する方法は認められていません。
インボイス登録をしていない免税事業者でも請求書ツールは使えますか?
使えます。登録番号がないので適格請求書にはなりませんが、請求書の作成・送付・入金管理には関係なく使えます。登録番号の欄を空けたまま発行し、登録したら番号を設定に追加します。
PDFの請求書をメールで送った場合、控えはどう保存しますか?
電子取引データとして、データのまま保存します。令和6年1月からは、電子取引データを印刷した紙だけを残してデータを消す保存方法は認められていません。2課税年度前の売上高が5,000万円以下で、税務調査でデータのダウンロードの求めに応じられるなら、日付・金額・取引先での検索機能は不要です。改ざん防止は、訂正削除の防止に関する事務処理規程を作って守る方法で満たせます。
請求書の控えは何年保存しますか?
インボイス発行事業者は、交付した適格請求書の写しを、交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間保存する必要があります。